質問1;どれくらいの自己資金が必要ですか?
Q:不動産投資は全額融資のフルローンでも可能だと聞きますが、理想としてはどれくらいの自己資金(頭金)を準備しておくのが良いのでしょうか?
A:確かに全額融資のフルローンでも利用できる金融機関があります。しかし、全額融資よりもある程度の自己資金を準備されている方が融資の審査でも有利になると思います。
そのときの金利情勢やローン減税制度にもよりますが、自己資金として購入予定の物件価格の5%〜10%くらいを用意しておくのがオススメです。
また、融資の諸費用などもありますので、プラス50万円くらいが必要になります。
例えば購入予定の投資物件が1500万円だとするならば、1500万円の10%として150万円、それプラス諸費用として50万円、トータルすると200万円ほどの自己資金が理想だと思います。
質問2;分譲マンションは、やはり高層階がオススメですか?
Q:分譲マンションの区分投資を検討しているのですが、やはり低層階よりも高層階の物件を購入した方が良いのでしょうか?
A:一般的には低層階よりも高層階が高額で販売されています。しかし、これはあくまでも新築のときの話であり、中古になると低層階と高層階では新築ほどの価格差はありません。
また、賃貸だとさらに低層階と高層階で、そんなに賃料の差は発生しません。
つまり、不動産投資だけとして考えるのであれば、新築の分譲マンションを購入するのであれば、価格が安い低層階を購入して貸し出す方が利回り率は高くなりますが、中古の分譲マンションを購入して貸し出すのであれば、価格差が少ない高層階のほうが賃料も高くで貸せますので、利回り率が高くなる傾向にあります。
質問3;利回り15%以上の物件はお買い得ですか?
Q:投資用の賃貸アパートなどを不動産会社などのサイトでみていると、たまに利回り15%を超えている物件を目にすることがありますが、このように15%超えの物件はやはりお買い得なのでしょうか?
A:もちろん、投資という事業ですので、利回り率が低いよりも高いに越したことはありません。不動産投資で利回りが15%を超えるようであれば、立派な収益物件ですし、間違いなくオススメです。
しかし、この15%が継続できる物件であることが第一条件になります。今は15%を越えているかもしれませんが、もしかするとたまたま満室状態であり、いつもは空室がいくつも発生しているアパートかもしれません。
また、建物自体の老朽化が激しく、購入後すぐに大規模なリフォーム工事が必要になる物件かもしれません。このように購入後のメンテナンス費用なども考慮しておく必要があります。
質問4;キャピタルゲインだと競売物件が良いの?
Q:競売物件を安値で購入して、そこそこのリフォームを施せば高値で売れると思うのですが、競売物件は素人でも購入することは出来るのでしょうか?
A:はい。競売物件は不動産免許もいりませんし、宅建資格なども必要ありませんので、どなたでも競売に参加することもできますし、購入することも可能です。
確かにおっしゃるように競売でお買い得物件を購入して、購入金額より高値で売却することは可能ですし、実際にそういう商売を専門でやられている方もいらっしゃいます。
ただし、競売物件には問題を抱えている物件が多数あります。道路が確保できない物件、名義が変更できない物件、隣地と境界で揉めている物件、暴力団が不法に占拠している物件、老朽化が激しい物件などです。このような問題物件を購入してしまうと、とても素人では手に負えないことばかりです。このような問題を解決できるだけの知識(法律)を身に付けておくことが重要だと思います。
また、いくら安値で購入できたとしても、それなりのリフォーム工事をしないと売却できないでしょう。そうなるとリフォームに関する知識も必要になります。
質問5;家賃は毎年見直しが必要なのでしょうか?
Q:不動産投資で賃貸経営をする際、家賃は毎年見直しが必要になりますか?家賃はどのようにして決められるのでしょうか?
A:家賃の金額は5万円でも10万円でも、家主さんが自由に決めることができます。
要はその金額で借りてくれる人がいるかどうかです。
入居者がいるからといって、家賃を毎年見直す必要はありません。家賃を値上げするにしても値下げするにしても、通常は契約更新の際に行うのが一般的です。
質問6;自分が死亡した場合、融資の返済や物件管理などはどうなりますか?
Q:もし自分が死亡した場合、融資の返済や残された物件の管理などはどのようになりますか?
A:縁起でもありませんが、仮に死亡した場合の融資についてですが、これは住宅ローン同様に団体信用生命に加入しているので、融資の残債は保険から支払われることになります。奥様やお子様に借金が残ることはございません。
当然、財産として相続されますので、そのまま賃貸物件として継続することもできますし、売却してしまうのも自由です。要は相続した方の考え方次第ということになります。
質問7;入居者がいる物件を購入する方がいいですか?
Q:賃貸収入として不動産投資をする場合、すでに入居者が入っている物件を購入した方が良いのでしょうか?
A:中古の投資物件を購入する場合、一般的には入居者が入っている物件のほうが何かとお得なことが多いと思います。購入後すぐに家賃収入が入ってきますし、空室リスクを少なくすることができます。
ただし、どんな方が入居しているかにもよると思います。もしかするとトラブルメーカーのような方が入居している場合もありますし、暴力団関係の方が入居していないとも限りません。空室の物件を購入すれば、入居者を自分で選ぶことができるので、空室の物件をわざわざ選んで購入する方もいらっしゃるようです。
質問8;共同出資で不動産投資ができるの?
Q:200万円や300万円という低予算で不動産投資ができると聞いたことがあるのですが、本当でしょうか?
A:はい、本当です。きっと「不動産共同投資事業」のことを言われていると思います。これは、複数の投資家が共同で出資をして、その出資金を元に不動産ファンドなどが投資事業を行うものです。投資した割合に見合う配当が貰えることになります。
100万円からでも投資できるケースもあります。このような共同投資から不動産投資事業を学ぶのも一つの方法だと思います。
質問9;管理は1社にお願いした方が良いのか?
Q:同地区に区分投資物件を複数所有している場合、1社に管理委託するのが良いのでしょうか?
A:1棟投資物件だと1社にお願いした方が良いと思いますが、区分投資のようにAマンションに1室、Bマンションに1室、Cマンションに1室という場合には、それぞれ違う不動産会社や管理会社に分けて管理をお願いするのも良いと思います。
それだけ不動産会社との付き合いも広がりますし、真摯に対応してくれる不動産会社や対応が悪い不動産会社などを見分ける手段にもなります。そして最終的に信頼できる1社にお願いするようにすれば安心でもあります。
ただ、月々の管理費などは、1社に複数の物件をお願いした方が安くしてもらえる可能性は高くなると思います。
質問10;住宅ローンの支払い中でも融資可能?
Q:数年前に住宅ローンを借りています。まだまだ30年くらい支払いが残っていますが、新たに不動産投資のための融資を受けることは可能でしょうか?
A:住宅ローンと不動産投資のための融資は別です。その方に返済能力があり、事業性に問題がないと判断されれば融資を受けることが可能です。不動産投資の場合だと、融資の返済は基本的に家賃収入からになりますので、事業性のほうを優先して判断されることが多いです。