全ての家庭がオール電化で光熱費を節約できる訳ではない

オール電化住宅にすることで、必ず光熱費が削減できるように思っている人が多くいます。しかし、この考えは必ずしも正しいとは限りません。実際にわたしはオール電化住宅にしたことで、逆に光熱費が高くなったというご家庭を何軒も知っています。

そもそもオール電化住宅とは、これまでガスを使用していた給湯器やコンロを電気を使用するエコキュートやIHコンロに変更し、ご家庭からガスの使用を無くすことでトータル的に光熱費を削減できる効果があると言われています。

もちろん、これは嘘ではありません。多くのご家庭ではオール電化住宅にすることで、光熱費を削減することが可能です。

オール電化で光熱費が削減できるケースとは?

オール電化住宅の利点を一番発揮できるのが、夫婦共働きというご家庭です。
昼間は基本的に不在にしていることが多いご家庭であれば、多くのケースで光熱費削減が期待できるでしょう。

オール電化でも光熱費削減が期待できないケースとは?

オール電化住宅としての機能を発揮できないのが、奥様が専業主婦や御隠居されているご両親と同居しているご家庭の場合です。

つまり、昼間に家族の誰かが必ず在宅しているようなご家庭では、オール電化住宅にすることで、光熱費が逆に高くなってしまうケースも十分に考えられるのです。

なぜ、昼間に不在の家庭ではオール電化にすることで、光熱費を大幅に削減できるのかを簡単に説明したいと思います。オール電化住宅にすることで、これまでの電力会社との契約形態に変更が生じるからです。

従来の契約では、24時間どの時間に電力を使用しても、一律の料金が加算される方式を採用している家庭が多いのですが、オール電化住宅にすることで、深夜電力が安価に設定されているナイトパックに変更することになります。

このナイトパックでは、深夜電力を通常の半額程度にする変わり、昼間の電力料金が通常の1.5倍〜2倍に設定されています。つまり電力料金が高い昼間に、これまでのようにエアコンなどを使用すれば、驚くほどの電気料金が請求されるという仕組みになっているのです。



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