近年では減少傾向にありますが、それでも2012年の交通事故による死亡者数は4411人というニュースをみました。
この4411人という数字でも多くの尊い命が失われたことが解かりますが、家庭内にいながら交通事故の2倍以上の人が亡くなっているのをご存知でしょうか?
今回取り上げているヒートショックでは、毎年1万人以上の人が亡くなっていると言われています。さらに病死と診断されたケースを含めれば交通事故死亡者の3倍以上の人がヒートショックで亡くなっていると言われています。
ちなみに余談になりますが、わたしの祖母もヒートショックが原因で入浴中に亡くなっています。
毎年これほど多くの人が、尊い命を奪われているヒートショックについて、簡単に説明していきたいと思います。
ヒートショックとは
ヒートショックとは、冬場の家庭内で起こるケースが多く、暖房で温められている部屋から、暖房が利いていない浴室やトイレに行った時、急激な温度の変化にカラダが順応できずに、脳卒中や心筋梗塞を引き起こしてしまうのです。
皆さんも経験があると思いますが、暖房が利いている部屋を出ると、寒さでブルブルと身震いをすることがありますよね?
これは、急激な温度変化により、血圧が一気に上昇することで心臓や血管に負担が掛かり引き起こされるのです。
このような症状が高齢者を襲った場合、カラダが順応できずに脳卒中などを引き起こしてしまいます。
トイレや浴室のドアが外開きの理由
皆さんが今住んでいる家を想像してください。トイレや浴室のドアは外開きもしくは、スライド式になっていませんか?
トイレや浴室のドアが内側に開くことは、よほどの理由がない限りあり得ません。
これも、実はヒートショックが大きく関係しているのです。
先ほどもいいましたが、ヒートショックを引き起こしてしまうのは、大半が暖房設備のないトイレや浴室です。
トイレのような狭い場所で、脳卒中などで突然倒れてしまった場合、内開きのドアだと開閉ができなくなります。
このように住宅内のトイレや浴室のドアが外開きが常識になるほど、トイレや浴室で突発的な病気の発生が多いことが理解して頂けるとおもいます。