今からできるヒートショック対策

ヒートショックを引き起こす原因は、大きく分けると、「家の問題」と「人の問題」となります。

十分な住宅設備が整っていない家ほど、ヒートショックを発症しやすくなりますし、肥満や飲酒など生活習慣の問題も大きく関わっています。

そのため、ヒートショックを予防するには、住宅設備などのハード面だけを充実させても意味がありませんし、生活習慣などソフト面だけ気をつけても防ぎようがありません。

ハード面とソフト面の両方を理解しておくことで、ヒートショックに対し、万全の対策が取れるのだと思います。

家(設備)の問題

これから住宅を購入する

これから新築で家を建てようと考えている人、これから中古住宅を購入しようと考えている人は、各部屋の温度差に注意をしてください。高気密・高断熱住宅といっても性能は様々です。どれほどの断熱効果が期待できるのか?どれほどの気密性があるのかを詳しく聞いておきましょう。
また、これから中古住宅の購入を検討している場合ですが、販売業者や仲介業者などにお願いして、測定器などを用いてもらい、住宅内の温度差を検証してください。

既に住宅に住んでいる場合

すでに住宅に住んでいる人の場合ですが、大幅なリフォームをする場合は別として、これから断熱材などを変更して、住宅そのものを高気密・高断熱にするのは非常に手間もお金も掛かりますので、現実的ではありません。
ですので、現在住んでいる住宅において各部屋と比較して、トイレや浴室の気温差が気になるのでしたら、トイレ専用や浴室専用の暖房器具を設置することをお薦めします。価格にすれば、トイレ1万円〜3万円、浴室7万円〜10万円ほどで可能だと思います。

人(生活習慣)の問題

生活習慣を見直すことで肥満を改善し、過度の飲酒などを控える

ヒートショックで一番恐ろしいのは、一気に血圧が上昇することです。そのため、元々血圧が高い方ほど、ヒートショックを発症するリスクが高くなります。まずはダイエットを心がけ、過度の飲酒を控えることで高血圧などの対策を取りましょう。もちろん、禁煙もその一歩になります。

高齢者と同居している場合

65歳以上の高齢者に圧倒的に多いのもヒートショックの特徴です。高齢者は元々心臓などの機能が低下しがちですので、心臓などへの負担を減らしてあげるのがヒートショック予防になります。
家族内に高齢者がいる場合は、高齢者の一番風呂を避けてあげたり、高齢者がお風呂に入る前には、シャワーなどで浴室を温めてあげておくことが予防対策となります。

熱いお風呂に入らない

熱いお風呂が好きだという人が多くいますが、ヒートショック対策を考えるのであれば、高温のお風呂は避けた方が賢明だと思います。熱いお風呂に入るということは、それだけ気温の差を体が感じるということです。お風呂の温度が41度を超えた時点で、お風呂の事故が多発すると言われていますので、お風呂の温度は41度以下にしておくのがベストだと思います。

服装に気をつける

冬場でもリビングなどは、暖房でポカポカの状態です。そのため、住宅内では冬場でも薄着で過ごしている人が多くいます。
薄着の場合だと部屋を出た時の温度差をモロに感じてしまうことになりますので、部屋が暖かいからといって薄着になりすぎるのも注意が必要です。とくに高齢者の服装には気をつけてあげましょう。



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