不動産投資の体験談

これは私自身が不動産投資をしたという話ではなく、以前勤めていた不動産会社で営業をしていたときの体験談になります。
ですので、実際に不動産投資をしたのは、わたしのお客様ということになります。

私にとっても始めての不動産投資案件でしたし、お客様にとっても始めての不動産投資だったので、これから不動産投資を始めようと思っている人には参考になるのではないかと思います。

お客様のプロフィール

まずはお客様の簡単なプロフィールをご紹介しておきます。
年齢は40代前半で職業は小規模なガソリンスタンドを個人で経営されています。不動産投資を始めようと思ったキッカケは自営業ということもあり、将来の年金(国民年金)に不安を感じたためだそうです。つまり、将来の年金の補填的な意味合いが強かったようです。
このお客様と私の関係ですが、実は以前から知り合いでした。わたしも18歳から15年ほどガソリンスタンドで働いており、店長やエリアマネージャーをしていた経験があります。そのときの付き合いから、不動産会社に勤めている私に相談しようと思ってくれたそうです。

物件の情報

このお客様が不動産投資物件として購入した建物の情報を簡単に紹介しておきます。
お客様から始めて相談を受けてから、4ヶ月が過ぎた頃でした。私が相談していた他の不動産会社から不動産投資に良い物件があるけど見てみないか?というお電話を頂きました。

早速お客様と一緒にその物件を見学に行くことにしました。物件は築30年以上経っている3階建てのRC造でした。これまではすぐ近所にある高校の下宿として使われていた建物だそうです。しかし、下宿を経営していたご夫婦が高齢になってしまったこと、さらにはその高校が500mほど離れた場所へ移転することから、売却することを決心したそうです。

建物の内部は1階に食堂やお風呂、さらには個室が2部屋あり、2階と3階にはそれぞれ個室が4部屋ずつありました。個室はすべて和室の8畳です。
これまでの下宿費は、食費込みの38000円だったそうです。1人あたりの食費と光熱費に月15,000円くらい掛かっていたそうなので単純に家賃は23000円ということになります。それでも最近では部屋が満室になるほど下宿生もいなかったようで、相当経営は厳しかったみたいです。

この物件、駐車スペースはなく、土地の広さは40坪ほどしかありません。
売却希望価格は土地込みの1380万円でした。土地の平均相場が坪25万円ほどの地域なので、土地代が1000万円と考えると、ほとんど建物の価値は考慮されていない価格だといえるでしょう。

採算性を考える

不動産投資物件としては手頃な価格だと思いました。お客様も同じ考えだったらしく、後はどのような賃貸物件にするのか?それで採算が取れるのか?というを考えました。
不動産投資物件を多数持っている方に話を聞きにいったり、リフォーム業者とも何度も物件を見に行きました。そこで最終的に出した答えが、シェアハウス物件として貸し出すということでした。

1階の2部屋をリビングルームに改装して、2階と3階は部屋数はそのままで内装だけをリフォームすることにしました。リフォーム費用はキッチンやバスルームにトイレなどの改装費用まで含め、トータルで480万円ほどでした。
物件を1300万円まで値下げしてもらえたので、総費用は1300万+480万+120万(諸費用)の1900万円ほどです。そのうちの1700万円を融資してもらいました。

最終利回り

気になるのは利回りだと思います。物件近隣のワンルーム賃貸の家賃相場が45000円ほどだったので、家賃は39000円+共益費1000円の40000円で設定しました。バスで5分ほどの距離に大学と美容の専門学校があったので、入学シーズン前の2月から賃貸募集をしましたが、部屋はすぐに満室になりました。

家賃40000円の8部屋なので、月間の家賃収入は32万円ということになります。
「32万円×12ヶ月=384万円」となりますので、表面利回りだと20%を超える計算になります。
もちろんそこから、毎月の管理費、光熱費、融資の返済がありますので、実質利回りは13%ほどでしたが、それでも十分な利回りを確保できたと納得されていました。
このお客様の目的はあくまでも老後の年金補助でしたので、当初は融資返済に重点をおいて、15年ほどで返済したいとおっしゃられていました。

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