バリアフリー住宅として意外に盲点となるのが壁材などの材質や遮音性の高い防音についてです。
私も実際に要介護状態の祖母と同居していますので、実体験からいえるのですが、この2点は意外と大事ですので、金銭的な余裕があるのであればぜひ考慮しておきたい項目です。
壁材の材質に気をつける
バリアフリー住宅にするのであれば、高齢者の部屋の壁材などに気をつけておきましょう。
高齢者は段差も何もないとこでも転倒してしまう恐れがあります。
とくに夜中にトイレに行く際など、同居家族に迷惑をかけないよう自力でトイレに行こうとすることがあります。
しかし、体力が弱っている高齢者ですし、夜中ということもあり視野も十分に確保できません。そうしたことから転倒による事故を起こしてしまいます。
そんなときに万が一のことを考えて柔軟性がある壁材を使用しておくようにしましょう。
さらに廊下などの壁材にも注意が必要です。
高齢者は壁を伝って歩行する習慣があります。そのため壁材がすぐに汚れてしまうこともありますし、高齢者の衛生面でも良くありません。
廊下などの壁材は汚れにくく、掃除がしやすい材質にしておくのもバリアフリーの一環です。
遮音性を高くする
高齢になると痴呆が出てしまう可能性を常に考えておかなければなりません。
痴呆を発症した高齢者と一緒に暮らすのは、正直思っている以上に大変です。
突然、夜中に大声を発することもありますし、テレビやラジオを大音量で聴いたりします。
痴呆という病気なので仕方がないことなのですが、小学生や中学生など多感な時期のお子様がいる家庭は大変です。
お子様が受験生であるならさらに気を使う必要があり、その他の家族も心労が積もります。
その対策として遮音性を少しでも高くすることをオススメしておきます。
しかし、住宅全体の遮音性を向上させるには大変高額な予算が必要になります。
住宅全体は無理でも、子供部屋や高齢者の部屋などは遮音性を高くする工夫をしておいても良いと思います。