中古一戸建て住宅の購入を検討しているのであれば、その住宅がどのような査定基準で、その価格になっているのかを把握しておくだけでも、随分と物件を見る目が変わってきます。
そこで今回は、中古一戸建て住宅がどのよう感じで査定されているのか?
いくつかの査定ポイントを交えながら紹介していこうと思います。
チェックポイント1「築年数と建物の現状」
築年数は購入する側にとっても、とても重要な要素になります。理想的なのは築年数15年以内という物件です。
購入者側は、おおまかに築20年以内とか築15年以内というように、5年単位で条件を提示されるケースが多く、一番多いのが「築15年以内の物件」なのです。
木造住宅の場合、耐用年数が築20年ちょっとで資産価値が限りなくゼロに近くなりますので、築20年を超えている物件は購入者も避ける傾向にあります。
また、築年数と建物の劣化状況がマッチしているのかもチェックしています。
築年数の割に綺麗な物件というのは多く、そのような物件は査定でもプラス評価されます。
チェックポイント2「地域や周辺環境」
それぞれの街には、人気がある地域というものが必ずあります。土地の価格はそう高くなくても、生活環境が整っている地域などは、相場の価格以上でも売買可能なのです。
逆に10年前は凄く人気があったけど、今はあまり人気がないという地域もあります。
このような地域は、購入時は高かったけど、売却するときに思っている以上に値崩れしている場合が多いです。
また、人気がある地域であっても、建物周辺に高電線の鉄塔が建っていたり、川や沼など子供が遊ぶのに危険な個所があれば当然マイナス評価となります。
電車やバスなど、交通機関が充実している地域というのは、査定では大きくプラス評価されます。
チェックポイント3「土地の形状」
隣同士の住宅であっても、土地の坪単価が数万円違ってくることがあります。
それは、土地の形状が大きく関係しています。長方形や正方形などの土地は高評価となりますが、奥に行くほど狭くなったり広くなっているような台形の土地はマイナス評価となり、いびつな形になればなるほど、大きくマイナスされることになります。
また、正方形や長方形の土地であっても、裏面が崖になっていたり、竹林などがある場合もマイナス評価となってしまいます。
チェックポイント4「住宅や内装・設備品の状態」
築年数などとは、関係なく外壁にクラックが入っていたり、十分な基礎強度がないと判断される場合も当然マイナス評価となります。
逆に築20年という物件であっても、外壁の再塗装やシロアリ処理など、定期的にメンテナンスを行っている物件は大きくプラス評価されます。
また、別記事の「住宅性能表示制度」でも紹介していますが、検査機関によって住宅診断している物件などは、かなり高い評価が付けられるでしょう。
その他にも内装や設備関係では以下のような点をチェックしています。
- 雨漏りをした痕跡がないか?
- バリアフリー住宅であるか?
- キッチンやバスルームなど、水廻りの状態はどうなのか?
- 窓やドアの開閉がスムーズに行えるか?
- 窓周辺に結露が発生した痕跡がないか?
- 一般的な間取りであるか?
上記のような点は、正常に作動して当然の内容なので、プラス評価となることはありませんが、不可箇所があればマイナス評価となり、補修工事をお願いすることになります。
このようにマイナス評価となる箇所を理解しておくことで、値引き交渉などにもきっと役に立つはずです。
マイナス評価となる箇所があれば、補修費用としていくら必要なのか?
その料金をおおまかでも把握しておくことで、どれくらいの値引き交渉であれば可能なのかを判断する材料にすることもできます。