リフォームをしても割安で購入できるのが魅力

住宅専門情報誌や住宅系の不動産サイトなどをみていると、中古住宅の取引が拡大しているという記事を目にする機会が多くありました。

急激に景気が回復している訳でもない今、なぜ中古物件が売れているのでしょうか?

今回は、その理由について簡単に考えていきたいと思います。

中古物件の魅力が再注目されている

中古物件が売れている最大の原因は、中古物件の魅力だと言われている4大要素にあると思います。

その4大要素とは、「手頃な価格でマイホームが手に入る」「地域にこだわって探せる」「リフォームが容易にできる」「実際の物件を目で見て購入できる」という点です。

価格面とリフォームについての話は、以下でゆっくりと話しますので、ここでは省きますが、特定の地域に限定してマイホームを探せるというのは、購入する側からしてみれば、最大の魅力でもあります。

今ではインターネットの普及もあり、日本全国の物件がパソコンや携帯電話ひとつで、手軽に探せるようになりました。

また、実際の物件を自分の目で確認できるというのも、新築住宅では体験することができない項目です。

実際の日当たりや風通し具合だけでなく、建物そのものの劣化具合なども確認することができます。

最近では建築士や住宅診断士などという職業の人がテレビなどでも多く取り上げられており、より身近な存在となったことで、購入予定の住宅を手軽に診断してもらえるようになったのも大きな要因だと思います。

築30年以上の物件が売れている

現在市場に出回っている中古住宅物件の5件に1軒が築30年以上の物件だということをご存知でしょうか?

このように豊富な物件数も手伝ってなのか、最近では築30年を超えている物件が多く取引されています。

築30年を超えている物件が売れている原因は物件数の豊富さだけではありません。もちろん、その価格自体が魅力的なのです。

ある地域の例になりますが、築5年という分譲マンションの売価は3000万円なのですが、同じ地域で同じ広さの分譲マンションでは、築30年の物件が1000万円で売買されているのです。

つまり、築5年の物件と比べると、実に3分の1という値段で購入することができるのです。

もちろん、築30年以上が経過している物件なので、それなりに修繕する箇所があるのも事実です。

しかし、最近のリフォーム事情を調べてみると、リフォームに掛ける費用の平均額は150万円〜200万円となっています。

500万円の予算があれば、システムキッチン、浴室、トイレ、壁紙、フローリングの張り替えなどを行っても、十分にお釣りがくるケースが多いのです。

つまり、1000万円で購入して、大幅なリフォームを行っても1500万円の予算で済んでしまう計算になります。築5年のマンションが3000万円なのに対し、半分の予算で収まってしまうという訳です。

リノベーションという言葉の魔法

リノベーションという言葉がすっかり定着したことも、中古物件が注目されている1つの原因だと考えます。

リフォームといえば、いかにも中古という響きに感じる人も多いようですが、リノベーションという言葉を使うことで、最新の流行のような表現にも聞こえます。

本来であれば、リフォームとリノベーションには、明確な基準の違いがあるのですが、最近では、リフォームとリノベーションを同じような扱いにしている住宅販売業者が増えているようです。

実際にわたしも過去に不動産会社で営業の経験があるのですが、賃貸物件にしても、中古分譲マンションにしても、「リフォーム済」と書いていても見向きもされなかった物件が、「今、流行のリノベーション物件」と表示を変更するだけで、多くの問い合わせを頂いた経験があります。

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