新築住宅と中古一戸建て住宅を比べた場合、当然新築住宅の方が良いに決まっています。

しかし、資金的な問題や立地の問題などがあり、そう簡単に決められないのがマイホーム事情だと思います。

そこで、今回は新築住宅と中古一戸建て住宅を比較しながら、どちらの住宅が自分にあっているのかを検討してみましょう。

間取りや住宅設備で選ぶなら、圧倒的に新築住宅が有利

マイホームの間取りにこだわりたいのであれば、間違いなく新築住宅の方が有利なのは間違いありません。

注文住宅であれば、100％希望通りの間取りを実現できますし、最近では建売住宅といっても、それなりに間取りの変更にも応じてくれます。

しかし、間取りに対し、あまりにも自分の意見ばかりを尊重してしまうと、将来的に売却する際に苦労することもあります。

中古一戸建て物件が中古マンションほど売れない理由の1つに間取りの問題があるのです。

個性的な間取りになればなるほど、その物件を売却するのは容易ではなくなります。

つまり、建売住宅や分譲マンションのように万人受けする間取りの方が、一番売れやすい傾向にあるという訳です。

さらに、住宅設備に関しても同じように新築住宅が有利です。食器洗い乾燥機や太陽光発電システムなど、最近の住宅設備は目覚ましい進歩をしています。

10年前に最新の住宅設備を備えていた物件でも、今の住宅設備には遠く及びません。

もちろん、設備費をかければ、それなりの最新設備を増設することは可能ですが、中古物件によっては、設備増設できない場合もありますので十分に注意しておきましょう。

立地的な希望を優先させたいのなら、中古一戸建て住宅の方が有利

実家の近くにマイホームを買いたい、職場に近い場所でマイホームを買いたいなど、立地的な問題を優先させたいと思っているのであれば、中古一戸建て住宅の方が断然有利になると思います。

最近では都心部の開発は、ほとんど終了してしまっているので、新しく大型の分譲開発などが行われる可能性は低くなっています。

もちろん、分譲開発でなくても、土地が売りに出されるケースはあります。しかし、条件が良い土地が売りに出されても、その1つの土地に何人もの購入希望者が殺到する状況であり、必ずしもあなたが購入できるとは限りません。

そうなると、希望する地域に良い物件が見つかるまでに何年も掛かる場合もあります。

このように新たな開発地が望めない地域であれば、やはり中古の一戸建て物件を探す方が断然有利だと思います。

資金的な問題点で考えると、中古一戸建て住宅が本当に有利なのか？

資金的な問題を考えると、購入価格が安い中古一戸建て住宅が断然有利に思われがちです。

しかし、これには少し疑問があります。確かに購入価格や支払い総額で考えると、中古一戸建て住宅の方が断然安くなるのは間違いありません。

しかし、住宅ローンの月々の支払い額や支払い期間で考えると、必ずしも中古一戸建て住宅の方が有利だとは答えづらくなります。

例えば、新築の場合では総額3000万円だったとしましょう。頭金を500万円入れても、2500万円の住宅ローンを組む必要があります。

これを固定金利3.0％の35年払いとすると、ボーナス払い無しで月々96,000円ほどになります。

つぎに2000万円の中古一戸建て住宅を同じように頭金500万円で計算してみましょう。

同じように固定金利3.0%ですが、借入れ期間は中古物件なので20年までしか組めなかったとします。

このケースだと1500万円の住宅ローンを組み、月々の支払い額は83,000円となります。

新築住宅と比較しても月々13000円ほどの差しかありません。

年齢的な問題もあり、15年や20年など、短期間での全額返済を余儀なくされている状況でないのであれば、十分に新築住宅も視野に入れることができる金額差だと思います。