ソーラーパネルの売れ筋は?

2012年現在、一般家庭に設置されている太陽電池(ソーラーパネル)は、「単結晶シリコン型」「多結晶シリコン型」「薄膜シリコン型」「化合物系」の4種類が主流となっています。

4種類それぞれに特徴がありますので、太陽光発電システムの設置を検討しているのであれば、各太陽電池の特徴を覚えておくことで、業者選びやメーカー選びの参考になります。

今回は、各太陽電池の特徴、今後の動向などについて説明していきたいと思います。

変換効率ナンバー1、単結晶シリコン型パネル

最も古い歴史をもつ太陽電池(ソーラーパネル)が単結晶シリコン型パネルです。

現在の太陽光電池においても、多結晶シリコン型パネル同様に、主力商品とされており、全体の80%以上が単結晶シリコン型パネルと多結晶シリコン型パネルです。

多結晶よりも、太陽光を電気へと変換する効率が優れているのですが、製造する工程が複雑であり、使用するシリコンの量が多いため、販売コストが高くなるというデメリットがあります。

さらに、夏場などの高温時には、出力性能が低下してしまうという欠点もあります。

主に単結晶シリコン型パネルを使用しているメーカーは、「東芝」「シャープ」「三菱」「パナソニック」「三洋」などがあります。

現在の主力、多結晶シリコン型パネル

単結晶シリコン型パネルと比較して、変換効率は若干落ちてしまいますが、製造工程が非常にシンプルであり、使用するシリコン量も少なくて済みますので、販売コストはかなり安くなっています。

単結晶と違い、夏場などの高温時でも、高い出力性能を維持できるようにできており、現在、もっとも主力となっている太陽電池だと言えるでしょう。

気になる変換効率ですが、一般的には「単結晶=15〜20%」「多結晶=13〜15%」ほどだといわれています。

主に多結晶シリコン型パネルを採用しているメーカーは、「シャープ」「京セラ」「三菱」などがあります。

今後の主流となり得るか、薄膜シリコン型パネル

本来は皆さんもよくご存知である、時計や電卓に使用されていたのが、この「薄膜シリコン」です。

これまでは、発電量や変換効率などの面で、結晶型のパネルに大きく及ばなかったですが、研究が進められ、ようやく結晶型パネルと肩を並べるくらいまで進歩しています。

薄膜シリコン型パネルの特徴は、なんといってもパネル自体の薄さにあります。結晶型パネルと比較すると、100分の1程度の薄さを実現しており、非常に軽量化されています。

そのため、古い家屋などでも屋根への負担を最小限に抑えることが可能になっています。

変換効率は、結晶型パネルには及びませんが、それでも7〜10%を確保できます。

製造工程もシンプルで、大量生産にも向いているため、今後より需要が高まることで販売コストの面でも期待されています。

2010年から急激に設置数を増やしており、今後主流となる太陽光電池だという声も多く聞かれます。

主に薄膜シリコン型パネルを採用しているメーカーは、「カネカ」「三洋」「三菱」「シャープ」などがあります。

ブラックパネルが特徴的な化合物系パネル

ソーラーフロンティアのテレビCMでもお馴染みのブラックパネルがこの「化合物系パネル」です。

上記3つのパネルと違い、シリコンを使用していません。

製造に必要となる資源も少なく、量産するにも向いているため、低コスト化の期待が大きい製品です。

現時点での変換効率は、ソーラーフロンティアの9%程度が最大値ですが、実験の段階では結晶型パネルに匹敵する15%以上も確認されているため、近い将来には、商品化されることが予想できます。

そのため、今後は薄膜シリコン型パネルと人気を2分することが予想されており、どちらのパネルが主力となるのか、現時点で予測するのは非常に困難です。

化合物系パネルを採用しているメーカーは、「ソーラーフロンティア」「シャープ」「ホンダソルテック」などがあります。



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