電力の売電量によって償却期間は異なる

太陽光発電システムを検討している人の最大の関心といえば、いったい何年間で設置費用を回収することができるのか?という問題だと思います。

そこで、今回は太陽光発電システムの収益について考えてみたいと思います。

太陽光発電システムで作った電気の大半は売電される

太陽光発電システムで発電した、電力が100%家庭用電気として賄えると思っている方が多いようですが、これは間違いです。

太陽光発電システムの多くは、発電することはできても、作った電力を蓄積することはできないタイプが多いのです。つまり、昼間に作った電力を夜の電力として使用することは不可能なのです。

一般的には、太陽光発電システムによって発電した電力の2割〜3割程度が家庭用電力として消費され、残った電力は電力会社へ売電されると考えておくのが良いでしょう。

太陽光発電システム収支の計算法

一般的な家庭に設置する太陽光発電システムは、3kW〜4kWタイプなので、今回は3kWタイプで計算してみたいと思います。

太陽電池パネルを設置する方角などで多少の誤差はありますが、3kWタイプの1ヶ月の発電量は300kW程度だと言われています。

年間に換算すると3600kWということになります。

上記で説明したように、3600kWのうち自家消費する電力を3分の1と考えると1200kWとなり、売電する電力が2400kWとなります。

2012年4月現在の売電単価が1kW=42円ですので、42円×2400kW=100,800円という計算になります。さらに家庭用で使用した電力が1200kWですので、こちらの計算式は買電単価30円で計算すると1200Kw×30円=36,000円となります。
合計すると年間=136,800円が償却されることになります。

太陽光発電システムを設置するのに掛かった費用が120万円だったケースだと、120万円の設置費用を償却するには、1,200,000円÷136,800円=約8.8年間という計算です。

10年前の半分の期間で賞借できる

10年ほど前には、太陽光発電システムの設置費用は、3kWで250万円ほどでしたし、売電単価も24円でした。単純に計算しても設置費用を償却するまでに20年近い期間が掛かっていました。

現在のように設置費用が大幅に下がったとはいえ、売電単価が24円であれば、おそらく13年〜15年ほどしないと償却できない計算になります。

ただし、上記で紹介した例はあくまでも一般的な事例です。正確な償却期間を算出するには、専門業者に発電量のシュミレーションを行ってもらう必要があります。

一括見積もりサイトを活用する

発電量をシュミレーションしてもらうには、専門家が現地へ足を運び、家の方角や設置スペース、さらには日照時間などを正確に計測する必要があり、結構な手間がかかります。

シュミレーションは、業者によって取り扱っているメーカーも違いますので、多少の誤差がでます。そのため、1社だけでなく、2社〜3社の施工業者でシュミレーションしてもらうことをオススメします。

ご自身でインターネットなどを利用して、近所の施工業者を探してシュミレーションしてもらうことも可能ですが、自身で手配した業者であれば、断りづらいというデメリットもあります。

そこで、オススメなのが、一括見積もりサイトです。このようなサイトを利用することで、シュミレーション依頼や見積もり依頼なども簡単にできますし、なにより相見積りを取ることが当然なので、断る理由をいろいろ考える必要もありません。

一括見積りサイトについては、別記事の「一括見積もりサイトを賢く利用することが大事」を参照ください。



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