気温が高いと発電効率が落ちる

太陽光発電システムは、晴れている日には多くの電力を発電することができ、曇りや雨の日には発電量が落ちてしまうことはご存知だと思います。

このように天候によって発電量に違いが出てしまいますが、それでは温度差によっても発電量は違ってくるのでしょうか?

多くの人は気温が高くなればなるほど、発電量が増えると思われているようですが、実際にはどうなのでしょうか?

今回は、気温と太陽光発電システムについて紹介していきたいと思います。

太陽光発電システムは気温が上昇すると能力が低下する

ここ数年、真夏になると気温が35℃を超える日も少なくありません。

このような「猛暑日」には、太陽光発電システムがフル稼働し、多くの電力を生みだしてくれるだろうと期待する人が多いようですが、実際にはその逆で、温度が上がれば上がるほど、太陽光発電システムの発電効率は低下してしまいます。

各メーカーが発表している太陽光発電システムの性能表示は、国際基準によって気温25℃で計測した数字と決まっています。

この25℃より気温が上昇すると発電効率が低下していくことがわかっており、気温が10℃上昇すると発電効率は4%低下すると言われています。

35℃を超えるような「猛暑日」には、屋根の気温は70℃ほどまで上昇する場合もあります。
そうなると、発電効率は15%〜20%も損失する計算になってしまいます。

太陽光発電システムが最も効率良く発電できる季節として、各メーカーは2月〜5月の春先だとしています。

気温が上昇しても発電効率が低下しにくい太陽光パネルが人気

最近では、気温が上昇しても発電効率が低下しにくい太陽光パネルも次々と開発されています。

とくに注目を集めているのが、パナソニック(旧三洋電機)の太陽光パネル「HITシリーズ」です。

このHIT太陽光パネルは、アモルファスシリコンと単結晶シリコンのハイブリッド構造でつくられていますので、従来の太陽光パネルと比較しても温度による影響が少なく、温度が上昇すればするほど、発電量に明確な差が現れます。



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