地盤改良について

一戸建て住宅を購入する人の場合、地盤についてもかなり勉強している人が増えてきていますが、分譲マンションの購入者の場合は、どちらかというと地盤にはあまり興味を示していないように思えます。

その代わり、耐震構造などの構造面に強い関心があるように考えますが、仮に免震工法や制震工法などを採用している最新の分譲マンションであっても、地盤が軟弱では何の意味も成しません。

せめて、「建築予定地が過去にどのような場所であったのか?」「地盤調査の結果、どのような工法で建物を支えるのか?」くらいは知っておきましょう。

杭の長さは?

新築分譲マンションのパンフレットなどをみていると「当物件は地盤改良を加え、50mの安定層まで杭を打ち込んであります」という宣伝文句を見かけることがあります。

確かに50mの支持層にまで杭を打ち込む技術は素晴らしいと思うのですが、ちょっと意地悪な言い方をすると、これはその土地の地盤が軟弱地盤である、ということではないでしょうか?

一般的にも良く言われていることなのですが、分譲マンションなどの地盤改良に使用される杭の長さは、20mくらいまでに収まるのが理想的です。

安定している支持層とはN=50という言葉で表される硬い地盤のことを意味しています。

建設地の過去の用途や地形を知っておきましょう

マンション建設予定地が過去にどのような使用用途だったのか?昔はどのような地形の地域だったのか?などについては、営業マンに尋ねればすぐに答えてくれるはずです。
(分譲マンションの営業マンたるものこれくらいの情報を知らないようでは営業マン失格です)

テレビなどでも良く取り上げられることがありますが、その地域の地名には何らかの由来があると考えるのが妥当です。

例えば地名に沼や川(河)などが入っている場合は、その地域に以前、沼や川があった可能性が高いことが伺えます。

沼や川があった地域には水が集まりやすい傾向がまだ残っている場合があり、地域全体の湿気が高くなるという傾向がありますので、十分注意しましょう。

周りの建物まで気を配りましょう

建設予定地が川沿いや海を埋め立てた土地だったり、むかし田んぼや沼だった土地の場合には、当然しっかりした地盤改良と地盤工事が行われていることだと思いますが、そのような軟弱地盤の際には、周りに古い高層マンションが建っていないかということにまで気を配る必要があります。

20年前、30年前に建築されたような物件だと耐震構造の基準をクリアしていない物件もありますので、地震などの災害時に倒壊して巻き添えを食う可能性があるからです。

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