オール電化仕様の分譲マンションと言えば、最新設備が備わっているというイメージが強いのではないでしょうか?
確かに近年、若い年代の奥様にはオール電化仕様の分譲マンションは人気を集めていおり、オール電化を売りにしている分譲マンションも増えてきています。
ただし、必ずしもオール電化マンションが優れているとは限らないので注意が必要です。
分譲マンションのオール電化普及率は5%
近年建築されている分譲マンションで、オール電化を導入している割合がどれくらいあるかご存知でしょうか?
実は聞いてビックリされる方も多いのですが、実際の割合は5%程度に留まっているというのが現状です。
もっと多いと思っていた方がほとんどではないかと思いますが、それはたぶん、一戸建てのイメージが強いのだと思います。
実際に新築一戸建て住宅のオール電化導入率は50%だそうですが、分譲マンションではまだそこまで普及していないと言うことです。
これは私の勝手な推測となりますが、今後10年くらいはこのままの数字を維持するのではないかと思っています。その理由として、オール電化住宅の代名詞にもなっているエコキュートの問題が挙げられます。
エコキュートの寿命は20年程度だと言われていますが、実際にエコキュートの販売が始まったのが2002年ですので、あと10年ほどは本当にエコキュートが20年持つのか誰にもわからないからです。
もし実際の寿命が10年程度しか持たないのであれば、オール電化にすることのコストが今以上に高くつく計算となります。
このような点も、分譲マンションでオール電化が普及しないことの一つの要因になっていると言えます。
オール電化設備は高額な費用がかかる
分譲マンションにオール電化が普及しない理由は他にもあります。それは設備が非常に高額になるということです。
これは以前に本で読んだ話ですが、分譲マンションにオール電化を導入すると販売価格が3%〜5%割高になると言います。
もちろん、どのような設備にするかで費用は変わってきますので、あくまでも大まかな概算数値に過ぎませんが、確かにIHクッキングヒーターやエコキュートの設備だけを考えても、30万円〜50万円ほど高くなることは間違いありません。
その他のデメリットは?
その他にオール電化のデメリットとして挙げられる部分をまとめてみました。
- 電磁波の問題がある
- フライパンや鍋などの調理器具をIH専用に買い替える必要がある
- 分譲マンションの場合、途中からガスに変更することが不可能
- エコキュートの室外機スペースが必要になる
私の個人的意見を述べさせていただくならば、一戸建て住宅ならオール電化を検討する価値はあると思いますが、現時点では分譲マンションのオール電化はデメリット部分の方が目立ちます。
特に、大規模な震災などによって電気が通らなくなった場合には、オール電化住宅はほとんどの機能を失うことになりますので、十分に検討することをお薦めします。