この記事では分譲マンションの寿命について考えみたいと思います。
ちょっと昔まではコンクリートの寿命が50年ほどと言われていましたが、最近では100年コンクリートなどに代表されるようにコンクリートの強度・寿命は確実に伸びつつあります。
これまで分譲マンションの寿命=構造躯体(コンクリート)の寿命という考えられ方が一般的でしたが、コンクリート技術が向上したことで分譲マンションの寿命は延びたのでしょうか?
実際には100年コンクリートが本当に可能だとしても、給排水の問題や安全面での問題が必ず出てくるはずです。
マンションの寿命は40年?
建築から30年ほど経ったマンションの問題を、以前にテレビで見たことがあるのですが、みなさんはどのように考えていますが?
分譲マンションでも一戸建て住宅でもいずれは必ず寿命がきます。
分譲マンションの寿命は40年と言われていたり、または100年とも言われていたりしますが、実際に100年経っているマンションなど存在しないのですから、その真相はまだ誰にもわかりません。
一般的には40年くらいで相当なダメージを受けるであろうという見解を示されている方が多くいるのも事実です。
40年後に建て替え費用を支払えますか?
40年後に購入した分譲マンションが本当に寿命を迎えた場合のことを考えたことがありますか?
一旦取り壊して再建築するのか?マンション全体のリフォームを実施するのか?売却するのか?など選択肢は多くあるように思われますが、再建築するにしても大幅なリフォームを行うにしても、当然費用は区分所有者が支払うことになりますので、数千万円という支出は免れないでしょう。
30歳でマンションを購入して40年後と言えば立派な年金受給者です。
その時点で数千万円という負担ができますか?
仮に自分は退職金などで再建築費用を支払えたとしても、マンションの区分所有者全員が同じように支払えるでしょうか?
マンションの工事やリフォームは当然、所有者全員の承諾が取れないと行えません。
1人でも反対する人がいると再建築など絶対に行えないのです。
このようにマンションの寿命には多くの問題を抱えているのが容易に想像できるのですが、業界全体がこの問題をタブーと考えており、明確な対策を現時点で打ち出せていないというのが現実です。
非常に悪い言い方をしてしまうと、最悪住んでいる分譲マンションが取り壊しとなった場合には、当然後には何の財産も残らないということになるわけです。
この点については業界でも色々な議論があるため、明確な答えを書くことは難しいのですが、形あるものいつかは寿命が来るのは仕方がないことなので、その点を理解した上で物件の購入を判断しましょう。