タワーマンションを賃貸で他人貸すのは損?注意点は?

自分自身で住むためだけでなく、投資物件としても人気があるタワーマンション。タワーマンションを購入して、賃貸物件として貸し出している人も多いようです。しかし、タワーマンションを賃貸物件として他人に貸すのは、本当に損がないのでしょうか?

タワーマンションを購入して賃貸に出した後で、「しまった!」とならないためにも、その注意点や気をつけることなどについて確認しておきましょう。

タワーマンションについて

そもそも、タワーマンションとはどのようなマンションのことを言うのでしょうか?一般的には、高さ、値段ともに「高い」マンションのことだと思われていることが多いようですが、実際のところはどうなのでしょうか?

タワーマンションの定義

実は、このようなマンションが「タワーマンション」である、という明確な定義づけはありません。しかし、建築基準法の高さに目安としては、31m、60m、100mにそれぞれ区切りがあります。ですから、一般的には60m以上で、階数にすると20階建以上あるマンションのことをタワーマンションと呼ぶことが多いようです。

通常のマンションと違い、60mを超える高層建築になると防災設備などの基準が厳しくなり、それだけコストのかかる建物になります。それにもかかわらず、タワーマンションを建てるということは、その場所にそれだけの価値があるから。つまり、生活や交通が非常に便利で、誰もが住みたいとあこがれるような立地に、タワーマンションが建てられているのです。

高級感のあるタワーマンション

また、立地がよくて建築コストが高い分、建物の設備などもそれにふさわしい設えにしているタワーマンションが多く見受けられます。例えば、24時間管理などの管理システムがしっかりしている、ジムやプール、パーティスペースなどの共有施設が充実している、などです。このような管理や設備の充実さも、タワーマンションの高級感を演出している一因になっていると言えるでしょう。

タワーマンションのメリット、デメリット

タワーマンションのメリットは、何と言っても眺望の良さです。高層階の部屋になると、眺望だけではなく、日差しを遮るものがありませんので、一日中日当たりがよいというメリットもあります。また、先ほど述べたように、立地やマンション全体に高級感があるのもメリットの一つですよね。

また、タワーマンションは節税できるという点でも人気があります。なぜなら、タワーマンションは総戸数が多いため、結果的として一戸あたりの敷地の持分が小さくなります。さらに、タワーマンションの価値とも言える景観のよさは資産価値として課税されません。これらのことから、タワーマンションは、その価値の割には固定資産税が安いというメリットがあります。

では、タワーマンションのデメリットにはどのようなものがあるでしょうか?タワーマンションのデメリットは、ちょうどメリットの裏返しになります。低層階だと眺望の良さが期待できない、高層階に住んでいると外出しにくくなる、建物の管理費や修繕積立費が普通のマンションと比べて高くなる、などです。

タワーマンションを賃貸物件にする注意点

では、タワーマンションを購入して賃貸に出すとき、どのようなことが問題になってくるのでしょうか?そして、賃貸に出すのは得になるのでしょうか?損になるのでしょうか?

タワーマンションを賃貸に出すメリット

タワーマンションを購入して賃貸に出すと、普通のマンションに比べてどのようなメリットがあるのでしょうか?

家賃設定が高くできる

タワーマンションは、一般的なマンションに比べると、かなり高めに家賃設定をすることができます。当然ですが、高層階になればなるほど、家賃は高くなりますので、家賃収入アップが期待できると言えるでしょう。

家賃滞納が少ない

家賃設定が高いので、必然的に安定した高収入の人が借りる率が高くなります。そのため、家賃滞納などのトラブルが起きにくくなる、というメリットがあると考えられます。

価値が下がりにくい

タワーマンションは、交通や生活の便がとてもよい立地であることが多いため、一般的には資産価値が下がりにくいようです。そのため、いざ売りに出すとなった場合でも、価格がひどく下がっているというリスクが少ないと言えるでしょう。

タワーマンションを賃貸に出すデメリット

では、次にタワーマンションを賃貸に出すデメリットについてみていきましょう。

維持費が高い

タワーマンションのデメリットとして、管理費や修繕積立費が高いという点があげられます。それは、賃貸物件として出す場合も同様にデメリットとなります。入居者が入っていて、毎月きちんと支払ってくれている場合はよいのですが、入居者がいない期間は、高い管理費や修繕積立費を払い続けなければいけません。

購入資金が高い

普通のマンションに比べて、タワーマンションの購入するためには、資金がかなりかかります。タワーマンションを購入して賃貸に出そうとした場合、まず、タワーマンションを購入できるだけの資金を準備しなければなりません。

タワーマンションを貸す際の注意点

では、将来自分自身で住むため、または投資用物件として、タワーマンションを購入して貸す場合には、どのようなことに注意すればよいのでしょうか?タワーマンションに限らず、購入した物件を賃貸にしようとする際に注意しなければならない点をあげてみました。

物件をよく選ぶ

言うまでもありませんが、どのような物件を選ぶかということは、最も大切なポイントとなります。賃貸物件として借り手が多く集まるだけではなく、売る時のことまで考えて物件を選ぶことが大切です。

収支計算をしっかりとする

購入金額と家賃収入の収支計算だけではなく、月々の管理費や修繕積立費、空き家になった場合の家賃収入の補填方法などについて、しっかりと計画を立てておくことが大切です。

管理方法を考える

賃貸物件をどのように管理していくのかも大切なポイントとなります。一般的には、管理業者に管理を委託することが多いので、その際の管理費などの計算も忘れないようにする必要があります。

税金について

家賃収入で黒字となった場合、当然ですがその分の「不動産所得」に対しての税金を支払わなければなりません。不動産所得は、家賃収入から必要経費を差し引いた金額に課せられますが、それらの管理、計算もしなければなりません。

賃貸用物件は高く売れない

実際に住んでいる個人用の住居と違って、賃貸用にしている家やマンションは「収益物件」扱いとなり、売る際に個人用住居よりも安い値段がつきやすくなります。将来の売却計画を考える際に、この点についても考えておく方がよいでしょう。

まとめ

タワーマンションを賃貸で他人に貸す際の、注意点などについてみてきました。しかし、ここでは大まかな流れしか述べていませんので、さらに、投資や空き家などの不動産賃貸について詳しく知りたい場合は、WEBの不動産情報サイト「イエカレ+」などを参考にしてみてください。

いずれにしても、タワーマンションに限らず、家やマンションを賃貸に出すのは、かなりの手間や労力がかかります。賃貸用としてタワーマンションなどを購入する際や、賃貸物件として実際に貸し出しを始める際には、信頼できる仲介業者や管理会社を選んだ上で、しっかりと相談をして計画を立てられることをおすすめします。

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