売却を希望している不動産物件を、早急に現金化したい場合などに選択されるのが、不動産会社や買取専門業者に物件の買取をお願いするという方法です。
業者の調査期間などもありますので、即日売却することは不可能ですが、おおむね1週間〜3週間程度で売買契約が成立することになります。
ただ、最初にお断りしておきますが、すべての不動産会社が不動産物件を買取してくれる訳ではありません。不動産会社によっては、仲介のみ取り扱っているという場合が一般的であり、買取してくれる不動産業者は多くはありません。
しかしインターネットなどを使い、専門業者を探すことで、あなたの街に買取してくれる業者がなくても、買取を専門的に行っている業者を探すことは難しいことではないでしょう。
買取制度を希望されるお客さんとは?
仲介ではなく買取を希望されるお客さんには、いくつかのパターンがあるようです。買取を希望されるお客さんの多くは、以下のように何らかの事情を抱えている方が多いです。
仲介でお願いしていたが、なかなか購入希望者が現れなかった
物件を売り出してから、半年や1年が経つのに、いっこうに物件が売れる気配がなかったり、売り出し価格の値下げを何度か行ったが買い手がつかない場合などは、業者に買い取ってもらうという選択をする人も多いようです。
借金問題や離婚問題などが絡んでおり、少しでも早く現金化したい
身内の借金が発覚した場合や、依頼者が離婚する場合の財産分与で揉めている場合など、早急に不動産を現金化する必要がある場合には、期間が長く掛かる仲介よりも、即現金化できる買取を選択する人も多いようです。
ご近所の方や勤務先に知られずに売却したいと考えている
上記と同じような内容なのですが、借金問題や離婚問題などが理由で、不動産を手放す場合には、ご近所さんや勤務先の方に売却を事実を知られたくないと思っている人が多いので、新聞折り込みチラシなどに掲載される仲介を嫌がる人が多いようです。
地盤沈下や事業用物件など一般の方が購入しづらい物件である
該当物件の地盤が沈下していたり、事業用として利用されていた物件などは、なかなか買い手が見つけるのが大変です。このような訳あり物件の場合には、仲介よりも業者に買取ってもらうことを選択する人が多いようです。
買取を選択した場合のメリット・デメリット
買取を選択した場合のメリットとして、以下のようなことが考えられます。
- 1週間〜3週間ほどで物件の売買契約が成立する
- 購入希望者が内覧に訪れることがない
- 売却依頼者の都合で、引き渡し時期を決めることができる
- 仲介手数料を支払う必要がない
- 現状買取が主ですので、リフォーム工事など余計な出費が必要ありません
- 売却の事実を周囲に知られることなく完結できる
買取を選択した場合のデメリットとして、以下のようなことが考えられます。
- 買取してくれる業者を探すのが大変
- 買取価格が市場価格よりも割安になってしまう
メリットに比べ、デメリットが少ないように感じると思いますが、売却を検討している人が一番気になるであろう、売却価格が最大のデメリットでもあります。
とくに分譲マンションの売却を検討している場合、築浅物件や人気地区の物件などは、早期に買い手が見つかるケースも珍しくありません。