エコ住宅にすると光熱費は安くなるの?

エコ住宅という言葉を耳にされたことがあると思います。

このエコ住宅とは、IHクッキングヒーターやエコキュートなどを取り入れた、「省エネ住宅」のことを言っていたのですが、最近ではさらに進化した「創エネ住宅」というのが主流になっているようです。

つまり省エネ住宅とは、都市ガスやプロパンガスなどをオール電化に変更することで、CO2の排出量や光熱費を抑える効果があります。

そこに、ここ2〜3年ほどで急激に注目度を高めている太陽光発電システムを組み合わせることで、電気を作りながら、省エネする住宅として「創エネ住宅」という言葉が使われるようになりました。

現在のエコ住宅とは、「IHクッキングヒーター」+「エコキュート」+「太陽光発電システム」を組み合わせた住宅ということになります。

エコ住宅にすると、どれくらいの光熱費が削減できるのか?

プロパンガスを使用している家庭にIHクッキングヒーターとエコキュートを導入し、4kwの太陽光発電システムを設置した場合で簡単に光熱費の計算をしてみたいと思います。

今回は、大手家電量販店にて、6人家族の家庭をモデルとして試算してもらった時データをもとに考えていきたいと思います。

モデルとなるのは、祖父母と同居している大人4人、子供2人の6人家族です。
ですので、ガス料金も電気料金も一般の家庭よりは多少高額になっていると想定します。

1ヶ月の平均使用料金は以下の通りです。

  • プロパンガス料金・・・10,000円
  • 電気料金・・・・・・・16,000円
  • トータル・・・・・・・27,000円

これをオール電化にすることで、プロパンガス料金は0円になります。
しかしオール電化にしたからといっても、エコキュートを導入することで、電気料金はどんなに増えても月平均20,000円を超えることは無いと試算されました。

そして太陽光発電ですが、4kwのシステムを導入すると、月間の平均発電量を85%で計算したとしても、340kwという計算になります。

一般的な家庭であれば、発電した電力の6割くらいを売電することができますが、電力消費量が多い家庭の場合では、売電は5割程度の計算となります。

それでも売電価格42円で計算すると、約7000円ほどを売電することが可能です。
もちろん、電力すべてを太陽光システムでまかなうことは不可能ですので、買電価格として月額平均で現在の50%(8000)円という試算をしました。

これらの内容をまとめる一ヶ月の光熱費収支は以下のようになります。

導入前
  • プロパンガス料金・・・10,000円
  • 電気料金・・・・・・・16,000円
  • 光熱費トータル・・・・27,000円
導入後
  • プロパンガス料金・・・0円
  • 電気料金・・・・・・・8,000円
  • 売電価格・・・・・・▲7,000円
  • 光熱費トータル・・・・1,000円

一見すると26,000円の光熱費をカットできるように思いますが、もちろんオール電化と太陽光発電の導入費用が掛かっていますので、それらの費用を差引かなければなりません。

某大手家電量販店で試算したところによると、オール電化費用80万円、太陽光発電システム166万円のトータル246万円でした。

これを、太陽光発電の売電価格42円が保証される10年間でローンを組むと、毎月の返済額は、利息4.0%で計算した場合ボーナス払いなしの月々25,000円となります。

つまり、ローンの返済を考えると、月々の出費は26000円ということになり、これまでの光熱費とほぼ変わらないという計算になります。

もちろん、ローンの支払いが終わる10年目以降は、一定の黒字となる可能性は高いですが、10年後の売電価格がどのようになっているのかは今の時点で想像できません。

これまでの光熱費額とほぼ変わらずに、最新の住宅設備を導入できるという観点で考えるのか、ほぼ光熱費が変わらないのであれば、投資費用が勿体ないと考えるかは人それぞれだと思います。

※ただし、これはあくまでもシュミレーションでの話です。

一括見積りサイトなどを利用して、さらに安く設置できれば大きく黒字になることも十分に可能ですので、まずは複数の業者から相見積りを取ってから、じっくり検討することをおすすめします。



  このエントリーをはてなブックマークに追加