分譲マンションにお住まいの人であれば何度となく経験されていらっしゃると思いますが、郵便ポストに「こちらのマンション限定で探している方がいます」というような不動産チラシが入っていたことありませんか?
このチラシどこまでが本当なのでしょう?残念ですが、私が知る限りでは99%嘘です。
私は過去に不動産会社に働いていましたが、このようなチラシを投函している業者は名前も聞いたことがないような会社ばかりでした。
もちろん会社自体がデタラメだとはいいませんが、地元の不動産会社ではありませんでしたね。それではなぜ、このようなチラシを投函しているのでしょうか?その目的はズバリ「専属媒介契約」を取るためです。
売却の意思が少しでもある物件を1つでも多く自社の物件として保管しておきたいのが不動産業者の狙いなのです。専属媒介契約を交わしておけば、もし他社にお客さんが現れても自社の利益に繋げることができます。
つまり、仲介手数料を狙った手口ということになります。仲介手数料はご存知のように売却であれば決して安い金額ではありません。
3000万円で売却した場合、売主から不動産業者が頂く仲介手数料は単純計算でも200万円ほどになります。
最近ではこのようなチラシも大変凝ったつくりになっています。
「○○企業様が社宅として購入を検討されています」とか「○○病院のお医者様が娘夫婦のご自宅として当マンションで物件を探しておられます」というように、いかにも本当に物件を探している人がいるように作られています。
そして、そのお客様というのは、必ず収入面での不安がない職業だったり法人だったりするのも特徴のひとつです。このような釣りチラシに惑わされることがないように注意してください。
不動産取引では美味しい話ほど疑ってかかるようにしましょう。