「リフォーム分を値引きして下さい」は買主側の常套手段

不動産の売却を検討している際、多くの方がリフォームをして売りに出した方が「早く」「高く」売れるのではないか?と悩まれていると思います。そこで、今回は不動産売却の際のリフォームについて、簡単に説明していきたいと思います。

リフォームをせず、その分の費用を値下げして売り出す

いきなり結論になってしまいますが、元不動産会社に勤務していた時の経験から言うと、リフォームをする必要はありませんし、リフォームはしない方が良い選択だと思います。

一般的には、畳や壁紙を新品に変更したりする人が多いのですが、壁紙の柄などには、人それぞれ好みがあります。せっかく、壁紙を新しく張り替えても、購入者の好みに合わなければ、再度購入者が壁紙を張り替える可能性もあります。こうなると、その分の費用がすべて無駄になってしまいますよね。

でしたら、余計なリフォームをするよりも、そのリフォームに掛かる費用分を、売り出し価格から値引きして売りだした方が、買い手も早くにみつかると思います。

ただし、購入希望者が内覧に訪れた際に、室内が凄く汚れていたり、壁一面に子供の落書きがあったり、襖や障子がビリビリに破れているような状態では、内覧者の購入意欲までも失わせることになりますので、最低限の補修は必要です。

リフォーム費用の値引き分を考えて価格設定しておく

中古の不動産物件を購入した人の7割以上が、購入後になんらかのリフォームをするそうです。そのため、購入希望者は必ずと言ってよいほど、「リフォームに○○万円掛かりますので、少し値引きしてもらえませんか?」という交渉を持ちかけてきます。

一戸建て住宅であれば、単純に畳の交換と壁紙の張り替えだけでも、30万円〜50万円ほどの費用が掛かることになります。それに外壁の吹き替えなどを行うと、軽く100万円は超えるでしょう。

このように当然売主側の負担で行う必要があるような、リフォーム工事だけでも100万円ほど掛かるのです。その点を購入希望者は、必ず値引きの交渉材料の理由として使ってきます。

それでしたら、リフォームなどを売主側が行わずに、初めから値引き交渉される計算で価格設定しておくのが、ベストの選択だと思います。売買に慣れている不動産会社と媒介契約を結んだのであれば、このようなアドバイスは不動産会社側から行ってくれるはずです。

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