「耐震住宅」「免震住宅」「制震住宅」の違い

日本が地震大国といわれているのは、皆さんも良くご存知だと思います。

近年では、1995年の阪神大震災や2003年の十勝沖大震災など、甚大な被害を受けています。そして、昨年2011年の東日本大震災は決して忘れることができない忌まわしい記憶です。

九州地方では、大きな地震が起こらないと思っている人もいるようですが、福岡や佐賀地方だけでも1946年にM8.0、1968年にM7.5、2005年にM7.0など、過去100年以内だけでも数回の大地震が記録されています。

このように大地震への備えは、日本全国どこに住んでいても必要であることが解かって頂けると思います。

そこで、今回は日本住宅の耐震技術を簡単に紹介していきたいと思います。
現在、各ハウスメーカーが採用している耐震設備は「耐震住宅」「免震住宅」「制震住宅」の3点です。

耐震住宅とは?

最もポピュラーなのが、この耐震住宅です。最近では、耐震住宅が標準装備としているハウスメーカーも少なくありません。

耐震住宅とは、柱や梁を太くしたり、接続部を金物やボルトで補強することで、建物の構造をより強固にし、地震に強い住宅を作ることを目的としています。

つまり、地震の揺れなどに負けない頑丈な住宅を作るということです。

ただし、建物自体は頑丈でも、地震の揺れは住宅全体にダイレクトに伝わりますので、大きな揺れを感じることになり、屋内の家具や大型家電などの落下・転倒による被害を防止する対策が必要になります。

タマホームやアイフルホームなどが採用しているのが、この耐震住宅になります。

免震住宅とは?

現在の一戸建て住宅において最新の技術が集結されているのが、この免震住宅ではないでしょうか。

わたしも過去に免震住宅を取り扱っているハウスメーカーで、営業マンをしていた経験があります。

ですので、何度もモデルハウスや実験棟にて、免震住宅を実際に体験したことがあるのですが、本当にM7.0クラスの地震が起きても室内に居る限り、ほとんど揺れを感じることはありませんし、食卓のコップ1つ倒れませんでした。

免震住宅を簡単に説明すると、基礎と建物の間に地震の衝撃を緩和する積層ゴムなどを設置することで、地震の衝撃そのものを建物に伝えにくくしているのです。

また、免震住宅には積層ゴムの代わりに、ボールベアリングなどを用いた技術もありますので、各ハウスメーカーにて詳しく説明してもらうようにしましょう。

元々は、高層マンションなどにて採用されていた、耐震構造なのですが、10年ほど前から一戸建て住宅でも積極的に採用するハウスメーカーが増えています。

この免震住宅を推奨しているハウスメーカーには、三井ホームや一条工務店などがあります。

ただ、免震住宅を設置するには、200万円〜400万円ほどの追加費用が必要になります。

制震住宅とは?

耐震住宅では不安だが、免震住宅にするには費用の問題があるという方にオススメなのが、こちらの制震住宅です。

制震住宅とは、建物の構造躯体に地震の衝撃を吸収するダンパーや制震パネルを組み込むことで、地震の衝撃そのものを建物が吸収する性能になっています。

この制震構造は、一戸建て住宅以外にも高層マンションなど、強風での横揺れなどを防止する方法としても多く採用されています。

制震住宅技術を積極的に採用してハウスメーカーには、トヨタホームやミサワホームなどがあります。

費用の方も50万円〜200万円ほどの追加料金で設置することが可能です。


さらに、免震住宅と制震住宅の両方を取り扱っているハウスメーカーには、積水ハウスやダイワハウス、住友林業などがあります。

各ハウスメーカーの営業マンは、どうしても自社が扱っている、耐震技術を全面的にプッシュしたくなるものです。ですので、このように両方の耐震技術を扱っているハウスメーカーから話を聞くのがオススメです。

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